心の闇が深いとは心に抱えているものがあるとも言えます。
それは心の痛み、トラウマ、深い悲しみなど。
心の中に常に重たい感覚を背負っているとも言えるかもしれません。
例えば幼い頃に両親からの虐待に耐え抜いてきた。
学生の頃にいじめられてきたけどずっと辛抱してきた。
痛いや辛い。また怖いや恐ろしいといった感情を一つ一つ呑み込んできたかもしれません。
また心に抱えた痛みというのは明確に言語化しにくいという特徴があります。
というよりは心に抱えてきた感情の数々をピッタリと表現できる言葉が見つからない、といった方が正確かもしれません。
それは適切な言葉が簡単に見つからないほど、
感情を呑み込んで耐え抜いてきたとも言えます。
そして誰しも心に抱えてきた感情というのは理解を求めるものです。
だけど心の中の感情を表現する言葉が見つからないとしたら、感情の伝達のしようが無くなります。
そうすると自分の気持ちの表現が言葉以外のものにするしかないわけです。
・泣き叫ぶことで抱えてきた苦しみを伝えようとする。
・攻撃性や暴力性といった激しい感情で辛さを伝えようとする。
・大きな声や怒鳴り声などを通して気持ちを伝えようとする。
でもこの伝達の仕方は人間関係を壊してしまうものです。
心の闇が深い人の特徴とは
だから多くの人は自分の抱えてきた感情を伝えることを諦めるものです。
心の闇が深い人の特徴として本音を言えないというものがありますが、それも当然なのです。
そもそもで本音を伝えるための適切な言葉が見つかってないこともあります。
また抱えてきた痛みが人との間で分かり合えたという体験よりも分かってもらえなかった体験をしていることのが多いかもしれません。
それは人に対する不信感にも繋がるわけですが、
不信感が募れば募るほどに人との距離を取りたくなるものです。
一人の時間ってある意味傷つく恐れのない時間です。
一人で居れば余計な傷つきを抱えたりする必要がなくなるわけです。
人と過ごすよりも一人になりたくなるというのは決して悪いことではなく、自分の心を守る意味合いというのも強くあるんですよね。
そしてそれは見方を変えれば人と関わっていたときに人の何気のない言葉で沢山傷ついてきたとも言えるのかもしれません。
心の中で抱えてきた痛みや感情を言葉として理解できるならば、傷つきそうな場面だけを避けたり。傷つきそうになったらその場から離れる。人との距離を離すこともできます。
でもそれは自分の傷つきを理解できるからこその行動です。
何が何だか分からないとしたら自分の心が傷つく言葉や状況を理解しにくく、益々人との関わり合いを避けたくなるかもしれません。
そしてだとしても人と関わるしかないとしたどうでしょうか。
いつも愛想笑いをしたり。人にものすごく気を遣ったり。ごめんなさいが多くなったり。
少しでも対人関係を穏便に済ませて、これ以上傷つきを重ねないような振る舞いをしてしまうものだと思います。
それは言い換えれば人との関係性の中で心が休まったり、安心したりできる瞬間が少ないとも言えます。
それは慢性的な疲労感や常に緊張している感覚。いつも何かに追われているような義務感を心で背負い続けていることもあります。物凄い苦しさでもあるわけです。
だから一人で過ごすときはネガティブな思考が止まらないこともあります。
過去の傷つきを何度も思い出してしまうこともあります。
憂鬱な気持ちが抜けないなんてことも多くあるわけです。
心の闇とは言葉にすると人から敬遠される印象の強いものですが、でも本人が抱えている苦しみや苦悩というのはとても大きなものがあります。
だから本当は敬遠されるのではなく理解が届いて欲しいと個人的にも願って止みません。
心の闇の深さと光の深さは比例する
そして闇の深さとは心の感度の深さを表します。
例えば多くの感動的な作品は心の闇をテーマにしているものが多くあります。
映画は勿論のこと、絵画やアニメといった様々な作品にも心の闇が描かれています。
本来心の闇とはその人の持つ光を際立てるものでもあるのです。
例えば過去に物凄い挫折をしてきたけど成功した人に対して、多くの人は挫折をバネに変える強さを見出すかと思います。
また過去に虐待をされた経験があった人が結婚をして幸せを手にしたとしたら、その人を身近で支えていた人は泣いて喜ぶのではないでしょうか。
人は闇というそのものは敬遠するという習性があります。
でも闇が光に変わったときに人はその人の闇を直視し、そこからのその人の変化の過程を想像して賞賛の声を送るのです。
だから心の闇を抱えているときというのは孤独になりやすいという性質もあります。
中々求めているように理解の目が届かないわけです。
でも心の闇から抜け出して幸せを手にした時の人に対する影響力というのはとても大きなものがあります。
だからこそ心の中に闇を抱えているときというのは積極的に人を頼ることが大切です。
それは心の理解者を作るということです。
・自分が言葉にできない感情を代弁してくれる存在に話を聞いてもらう。
・自分と似た体験をしてきて言葉にしなくとも気持ちを共有できる人に理解してもらう。
・自分では分からない心の傷つきを見てくれる人との関わりを通して安心感を育む。
こういった風に自分の心の痛みに対して適切なアプローチをしてくれる人との関わりが大切です。
心の闇とは見方を変えれば魅力であり才能でもあるんですよね。
・辛い体験に耐え抜いてきた本当の強さを持っている。
・自分だけではなく人の痛みや感情を理解できるほどの愛情深さがある。
・純粋に人を信じることのできる心の綺麗さがある。
でもその持ち前の魅力を通して自分が傷ついてきたからこそ、
日々の中で自分の光を発揮しにくいというのがあります。
それよりも自分を防衛するための行動を無意識にしてしまうものですし、
人と関わることも避けたくなるものだと思います。
だからこそ心に抱えてきた感情や痛みをまずはケアしていくことが大切です。
ケアができると防衛のための行動を減らせるだけではなく、
自分が傷つきそうな場面や人を事前に察知できるようになります。
それは言い換えれば心の安心感を増やすことでもあります。
心の安心感が増えれば増えるほどに傷つかない場面で自分の光を発揮できるようになります。
そこまで進むと心の闇に悩まされることは減り、
むしろ背負ってきた心の闇があなたの人生を輝かせるものに繋がっていくかと思います。